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IT系ガール

栄養学専攻した後、何故かIT業界で働いてる。英語と投資の勉強中。お料理と美容が好き。tweet(@katemofu2)より深く考えた事をブログに書いてます。

英語と貧困

英語

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私に英語力が無いことは、「教育のせいだ!」「教育が良ければ英語が話せたはずだ!」と勝手に恨んでいるせいか、英語教育に関するニュースはついつい注目してしまいます。少し前に、中高生の英語力について都道府県別のデータが公開されたというニュースがありました。

www.asahi.com

 

2015年4月5日に文科省が発表した「 平成27年度「英語教育実施状況調査」の結果について:文部科学省」資料が記事の元ネタとなります。

 

この調査における英語力があると判断する基準は、中学生は英検3級、高校生は英検準2級以上の学力を保持している生徒としており、その生徒数の割合が公表されています。トップ5は以下となります。(民間の検定を基準にするのはどうなのと思いますが、英検は数ある英語の検定の中で一番良いテストだと思うので良しとしましょう!)

  中学 高校
順位 都道府県 割合 都道府県 割合
1 千葉県 52.10% 群馬県 49.40%
2 秋田県 48.60% 千葉県 45.50%
3 東京都 47.90% 福井県 42.50%
4 石川県 47.80% 兵庫県 41.50%
5 福井県 42.70% 石川県 40.50%

出典:平成27年度「英語教育実施状況調査」の結果について:文部科学省

 

富裕層が多い大都市が有利と考えていましたが、県民所得の低い都道府県が上位に入っているので、一概にお金があるから英語力が高いということなさそうです。 

 

独立行政法人 統計センター|利用実績/就業構造基本調査」で「都道府県別子どもの貧困率の推移について」という調査を見つけたので、貧困率と英語力の相関を計算しててみたところ、下記の通り弱い相関となりました。

 

・中学生の英語力と子供の貧困率の相関 : 0.357

・高校生の英語力と子供の貧困率の相関 : 0.428

 

貧困と英語力はあまり関連がないという結果です。お金持ちの方がインターナショナルスクールに入れたりして英語が得意そうなイメージがありますが違うんですね!

 

※相関係数の一般的な意味

相関係数 相関の強さ
0.0~±0.2 ほぼ無関係
±0.2~±0.4 弱い相関がある
±0.4~±0.7 相関がある
±0.7~±0.9 強い相関がある
±0.9~±1.0 (ほぼ)完全な相関がある

  

しかし、本当に貧困と学力は弱い相関なのでしょうか?文部科学省が2007年から始めた全国学力調査という基本的にすべての小中学生が参加する試験があります。その成績と貧困率の相関は0.668となるため、やはり貧困と学力は関係があるはずです。英語力と貧困率が弱い相関になってしまうということは何か他の原因がありそうです。

 

原因として思いつくのは、英検という有料の検定を物差しとして利用しているため、お金に困っている家庭は英検を受験することができずに、調査対象から外れてしまっている可能性があるということです。ただ、今回の調査では英検3級や準2級相当の学力を保持していると英語教員が判断した生徒数を含んでいるため、単純に英検を受験できないから調査対象から外れているということはないようです。(英語教員の判断というのは相当結果がブレそうです。)また、英検の検定料の一部を助成している市区町村があり、助成あり・なしによってもこの調査の結果は変わりそうです。

 

調査方法は少し粗いと思いますが、都道府県別の英語力の傾向がわかったので、各教育委員会は英語力向上の対策を立てやすくなったのではないでしょうか。ただ、英検で英語力を計測するのであれば、貧しい家庭の生徒でも受験できるようにしてほしいと思います。2020年から予定されている大学入試改革では、英語に英検を含めた民間の資格試験を活用することを検討しているそうです。民間資格は、センター試験のように一発本番ではなく、年間に何度も行われているため、何回も受験できるということがメリットとなりますが、その反面、受験料の負担が大きくなり、貧困家庭に不利となる可能性があります。 

 

民間の資格試験を利用するならば、受験料は国が補助をして受験機会を公平にするべきです!!!!

 

文科省の英語教育改革を陰ながら注目しています。

外国語教育:文部科学省

 

それじゃまた。 

 

<参考>

相関係数は、以下の表をexcelのCORREL関数を使って計算しました。あまり統計に詳しくないので、計算した相関係数が合っているか不安です。。。

 

 

平成27年度「英語教育実施状況調査」の結果について:文部科学省

都道府県

英検3級以上の学力を持つ生徒数割合

(中学3年生)

英検準2級以上の学力を持つ生徒数割合

(高校3年生)

北海道 28.10% 29.10%
青森県 35.50% 35.80%
岩手県 32.80% 34.40%
宮城県 35.40% 29.90%
秋田県 48.60% 35.40%
山形県 29.40% 38.10%
福島県 32.00% 24.60%
茨城県 39.80% 27.20%
栃木県 35.30% 39.60%
群馬県 40.40% 49.40%
埼玉県 41.60% 35.90%
千葉県 52.10% 45.50%
東京都 47.90% 35.90%
神奈川県 41.90% 27.80%
新潟県 30.50% 34.20%
富山県 38.40% 38.40%
石川県 47.80% 40.50%
福井県 42.70% 42.50%
山梨県 30.40% 29.40%
長野県 33.70% 34.40%
岐阜県 34.30% 37.80%
静岡県 33.90% 38.00%
愛知県 31.60% 31.20%
三重県 31.40% 30.40%
滋賀県 36.80% 31.90%
京都府 40.40% 32.10%
大阪府 28.90% 27.00%
兵庫県 33.70% 41.50%
奈良県 34.10% 30.10%
和歌山県 39.90% 22.50%
鳥取県 40.70% 35.00%
島根県 27.70% 31.70%
岡山県 35.00% 35.60%
広島県 39.50% 34.80%
山口県 28.70% 31.40%
徳島県 39.10% 35.50%
香川県 31.90% 30.40%
愛媛県 36.20% 34.00%
高知県 25.80% 25.50%
福岡県 31.50% 38.80%
佐賀県 32.40% 31.00%
長崎県 32.70% 34.50%
熊本県 26.90% 30.10%
大分県 33.90% 38.90%
宮崎県 37.70% 39.00%
鹿児島県 36.30% 28.00%
沖縄県 29.20% 21.80%
全国平均 35.63% 33.76%
     
     
 

平成27年度 全国学力・学習状況調査 報告書・調査結果資料:国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

独立行政法人 統計センター|利用実績/就業構造基本調査
都道府県別子どもの貧困率の推移について

都道府県

中学生平均正答率

(国・数・理)

子どもの貧困率

(2012年)

北海道 61.78% 19.70%
青森県 62.37% 17.60%
岩手県 59.75% 13.90%
宮城県 62.12% 15.30%
秋田県 67.46% 9.90%
山形県 62.54% 12.00%
福島県 60.51% 11.60%
茨城県 62.63% 8.60%
栃木県 62.03% 10.40%
群馬県 64.15% 10.30%
埼玉県 61.19% 12.20%
千葉県 61.86% 10.40%
東京都 63.64% 10.30%
神奈川県 62.88% 11.20%
新潟県 62.29% 12.00%
富山県 65.68% 6.00%
石川県 65.85% 10.00%
福井県 68.31% 5.50%
山梨県 62.46% 11.70%
長野県 62.12% 11.10%
岐阜県 64.24% 9.40%
静岡県 64.07% 10.80%
愛知県 64.41% 10.90%
三重県 61.78% 9.50%
滋賀県 60.68% 8.60%
京都府 63.05% 17.20%
大阪府 61.27% 21.80%
兵庫県 63.73% 15.40%
奈良県 62.54% 11.70%
和歌山県 60.42% 17.50%
鳥取県 62.80% 14.50%
島根県 61.61% 9.20%
岡山県 60.76% 15.70%
広島県 62.63% 14.90%
山口県 63.05% 13.50%
徳島県 62.20% 12.40%
香川県 62.37% 11.60%
愛媛県 63.73% 16.90%
高知県 58.22% 18.90%
福岡県 60.68% 19.90%
佐賀県 59.75% 11.30%
長崎県 61.69% 16.50%
熊本県 62.37% 17.20%
大分県 61.61% 13.80%
宮崎県 61.02% 19.50%
鹿児島県 60.25% 20.60%
沖縄県 55.34% 37.50%
全国平均 62.30% 13.80%