IT系ガール

栄養学専攻した後、何故かIT業界で働いてる。英語と投資の勉強中。お料理と美容が好き。tweet(@katemofu2)より深く考えた事をブログに書いてます。

クラウドの稼働率99.95%は嘘かもしれない

f:id:kate-san:20160606224145j:plainクラウド稼働率は思ったより低い(かもしれない)という話です。(Iaasの場合)

 

クラウドの中でもIaasを使う機会が増えてきました。少し前はSalesforceGoogleSaasやPassを使い重要度の低い社内システムをクラウド化していましたが、最近ではIaasが安定し価格が安くなってきたこともあり、AzureやAWS仮想マシンを利用してシステムを構築することがあります。

 

Iaasを含めクラウドを使う機会が増えた理由に、SLAで定められている高い稼働率が経営層に目に留まりはじめ、クラウドへの移行を決断する企業が増えてきているのではないかと考えています。

 

クラウドの日本国内の市場シェアを調べてみると、MM総研が2015年9月24日に発表した調査結果があります。予想通りAWSとAzureが市場シェアの60%を占めています。国内とはいえ、富士通やNTTのシェアが高いことに驚きました。富士通はTOBでニフティを完全子会社化することになりましたが、クラウド事業を統合してシェアの拡大を狙っているのかもしれません。

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出典:国内クラウド市場は2019年度に2兆円へ成長 - 株式会社 MM総研し

 

市場シェアの高いAzureとAWSには稼働率が99.95%を保証しているサービスがあります。稼働率を下回ると利用料が一部返金となります。

 

稼働率99.95%と聞くと、一瞬オンプレミスより安定しているのではないかと思ってしまいます。しかしながら、99.95%の稼働率は、月に21.6分はサービスが停止することを意味します。

 

時間に直すと意外と長いですよね。

 

利用するサービスによりSALの定義は異なりますが、「仮想マシン」を利用できるサービス(AzureではVirtual Machines、AWSでは Elastic Compute Cloud(EC2))では、両社同じようなSLAで99.95%の稼働率を保証しています。

 

これらのサービスの稼働率99.95%の意味は、2台以上の冗長構成をとっている仮想マシンのうちどちらか片方動いている稼働率が99.95%ということです。

 

情報処理の資格試験で、下記のような図の全体の稼働率を求める問題があります。例えば、装置Aと装置Bの稼働率が90%だとすると、全体の稼働率は99%となります。 f:id:kate-san:20160502232254p:plain

 

「Azure Virtual Machines」と「AWS EC2」の稼働率99.95%は、上記図のように全体の稼働率が99.95%ということです。要するに仮想マシン単体の稼働率は全体の稼働率より低くなります。

 

稼働率99.95%から仮想マシン単体の稼働率を逆算してみると97.76%となります。 

 

これは仮想マシン単体で見ると、月16時間は停止する可能性があるということです。私が利用した経験からすると月16時間も停止しているということはないですが、規約上は許容しているということになります。

 

月16時間の停止となると重要なシステムをクラウド化するのはもう少し先にした方がいいのかもしれません。

 

そもそも、稼働率を達成できなかったとしても返金だけなんですよね。怖くて重要なシステムは置けません!

 

最近では、オンプレとクラウド専用線で接続するサービスがあるので、重要なサーバはオンプレ、停止しても業務影響が少ないサーバはクラウドにして、オンプレとクラウドのいいとこ取りをしてシステムを構築するというのが落としどころですかね。

 

ではまた!